Wednesday, December 5, 2007

暫定的な結末

今日は、皆さん。ついに今学期の「トレバーの冒険」の最後のエントリーです。どうなるでしょうね。



ビービービービー

「うるせい。」

ビービービービー

「うるせ~いな。」

ビービービービー

「止めろ。」

トレバーのかわいそうな目覚まし時計は突然向こう側の壁まで強く投げつけられた。しかし、拾った瞬間にトレバーの目が一ミリメータぐらい開いて時間を見てしまった。

「あ、遅れた。しまった。」

その朝、トレバーに起きるのは何とかいつもより大変だった。でも、授業に遅くて着くのはもっと大変だと分かって、急いでベッドから出てシャーツを着た。前日随分疲れさせることした感じがしたが、そういうことはしていなかった。少なくても、そんなこと覚えていなかった。

全速で授業まで走っていって、三十秒だけ遅れて着いた。しかしそれでもトレバーは失敗したと分かった。有留先生にとって、三十秒でも三十分でも、それは。。。

「遅いよな、トレバーさん」と先生は大変真面目な声で言った。

「申し訳ありません、先生」とトレバーは直ぐ答えた。「目覚まし時計が壊れてしまったみたいです。」

それは嘘ではなかったが、トレバーが言わなかった大切なポイントは時計が目覚ました後壊れてしまったということだった。嘘だったことはそのほんの一秒前言った申し訳ありませんという台詞だった。でも全部は無理だった。本当か嘘かにもかかわらず、有留先生にとって遅れてくるのは遅れてくるのだった。その事実はトレバーが先生の顔で読めた。先生は気が荒い人ではなかったから普通怒らないはずだったが、先生の怒った顔に遭ったら、大抵始末だった。大学の四年生だったからトレバーはそういう顔に遭った経験があったけど、その日には何とか考えられないほど大変だった。

「そして」先生は天罰を下すように言って、「昨日も来なかったよな。」

トレバーは唖然とした。「あの~、先生。昨日は日曜日じゃなかったんですか。」

有留先生は目を細めた。「曜日の名前忘れたか。昨日は月曜日だったんだけど。」

えっとトレバーが思った。勿論、曜日の名前は忘れていなかった。質問を聞いた理由は日曜日は覚えたが月曜日からは記憶が全然なかった。月曜日はどこいっちゃったか。

「昨日はね」有留先生はトレバーの混乱している思考を中断して言った。「大切な宿題の提出の日だったけどな。」

宿題かとトレバーは思った。あ、その宿題。トレバーはその宿題をしたことを覚えていた。少なくても月曜日のより記憶が明らかだったけど、月曜日は完全な空白だったからそれはあまり意味がなかったかもしれない。

「申し訳ございません、先生。その宿題もうしましたけど、部屋に置いてきました。直ぐ取りに行きます。」

先生がまた叫べないうちに部屋から速く出た。その宿題は後でメールで送ったら同じ結果だったが、トレバーはゆっくり考えられる時間が欲しかった。何で月曜日がなくなったかと思った。パーティーの後で記憶が悪くなった経験はあったけど、完全に一日を失うことは信じられなかった。そして月曜日にその大した宿題があったから日曜日の夜パーティーに行かないはず。。。だろう。

自分の部屋に帰った来た時、コンピュータの電気がもうついていた。画面では宿題がもう開けてあった。トレバーがタイトルを疑わしく読んだ。

「言霊:現代の世界では信じる人いるか。」

トレバーがもっと混乱になった。宿題を書いたと覚えていたが、そのものは書かなかったと思うしかなかった。まず、言霊はどういうことかとは分からなかった。しかし、タイトルの下に自分の名前が書いてあった。そしてその下に。。。

「研究助手:アレックサンドラ・メンデル。」

それが一番分かりにくいポイントだった。宿題のために研究助手を雇うとは思わないし、そういう名前がある人に一度も会ったことはなかった。

「誰だな、この謎の人」と声に出して言った。

疲れていたからその問題と取り組む意志はなかった。ただ宿題をプリントして、それを取ってもう一度有留先生の酷く怒っている顔に遭いに行った。



さて、皆さん、どう思いますか。やはりそれは何の結末ではないと思って作者に腹が立つでしょう。実は、この話を来学期も続くつもりです。うまくいけば皆さんの質問に答えが出ると希望します。これからトレバーは何の冒険をしますか。「言霊」という事に二度目あいますか。その一度現れた「団長」はこれからもっと大切な登場人物になりますか。有留先生はまた登場しますか。今では私もこの質問の答えあまり分からないけど、来学期で見ます。楽しみに待ってください。

Monday, December 3, 2007

冬休み

冬休みはどう過ごしますか。私は期末試験の翌日から3週間スウェーデンに行きます。

スウェーデンはどんな国でしょうか。わたしの想像では、まず、何処に行っても美人女優がいます。


男も格好良いし、テニスが上手です。

下のビデオを見て、男は皆格好良いというわけではないことに気付きました。でも、ストックホルムのディスコが賑やかです:


料理はベリー、ミートボールとトナカイの肉が主です。ケーキも人気です:


美味しそうですね。

いかがですか。皆さんのイメージと合っていますか。合っていないなら、スウェーデンに対するイメージは何ですか。

Sunday, December 2, 2007

グッバイ、サンタ


今日のエントリーは去年のブログに書いたものなのだが、ぜひみんなにも読んでもらいたいと思い、もう一度のせることにした。

みんな既に知っているように、我々日本人はキリスト教であるか否かにかかわらず、たいていみんなクリスマスを「楽しむ」。クリスマスツリーを飾り、クリスマスケーキを食べ、プレゼントを交換する。日本でもやっぱりクリスマスと言えばサンタクロースだ。もちろん我が家にも毎年サンタはやってきた。クリスマスイブの晩には、サンタがいつ来るのか確かめてやろうと頑張って起きているのだが、子供のこと、ついつい眠さに負けその思いを果たせたことはなかった。当時の我が家は煙突のない団地住まいだったので、いったいサンタがどこから入ってくるのかは全くの謎だったのだが、だれにも知られることなく、間違いなく毎年しっかり彼はやってきて、私と妹の頼んだおもちゃを律儀に枕元においていってくれたのだった。そう、あのクリスマスまでは…。

その年のクリスマスにサンタに頼んだものは「野球盤」だった。「野球盤」といってもみんなには何のことかは分からないと思うが、はやい話が野球のゲームだ。小さいスタジアムの中、ピッチャーが転がしたボールをバッターが打つという、今のコンピュータ・ゲームに比べるとなんとも原始的なゲームではあったのだが、当時はものすごく人気があり、ほとんどだれもが持っていたと思う。親友の中田君も角谷君ももちろん持っていた。家に野球盤を持たない私は、ジプシーのように友達の家々を渡り歩いては「野球盤」に興じ、それこそ「身も心も全て捧げます」というくらいのめりこんでいた。もちろん私は両親に何度も何度もこのゲームのすばらしさを説き、このゲームがあれば私だけでなく、家族全員がハッピーになれるのだと力説した。だが、簡単におもちゃを買ってくれる彼らではない。何度頼んでも、「だめだめ。そういうのはサンタさんにお願いしてみなさい」と言われるのがおちだった。私は焦った。クリスマスまで待てないのだ。級友たちは日に日に腕をあげているのだ。やつらは、私が帰った後も、夕食前まで、いや、夕食後も「野球盤」ができるのだ。自宅に「ホームグラウンド」を持たない私は満足のいく練習が出来ないではないか。でも、仕方がない。うちの親は一度「だめ」と言えば「だめ」なのだ。私はあきらめてサンタに全てを託すしかなかった。

毎年クリスマスは待ち遠しかったが、このときほど、待ち焦がれたことはなかったと思う。私にとっては生きるか死ぬかぐらいの問題だったのだから。ちょっと考えてみてほしい。みんな子供のころ、「任天堂」や「プレステ」で遊んだだろう?友達の中に、そんなゲームを持っていないやつが一人でもいただろうか?「野球盤」を持たないというのは、それくらいつらい身の上だったのだ。

かくして、問題のそのクリスマスはやってきた。いつも以上に興奮して起きていたはずだが、やはりその晩もサンタには会えなかった。朝、目を覚まし布団からはね起きて枕元を見るときちんと包みが置かれていた。でも、少しおかしい。野球盤は平たいはずなのだが、枕元の包みは丸いのである。「ははあ、サンタのやつ妹のものと間違えたな」と妹の枕元を見たが、妹の包みも野球盤にしては小さすぎる。私はとりあえず、自分の枕もとの包みをあけることにした。が、包みの中からぬっと姿をあらわしたものは…サッカーボールだった…。サンタは私のかくも真剣な、切ないまでの願いを聞き入れてはくれなかったのだ。

私は泣いた。声を限りに泣いた。簡単に2時間は泣き続けただろう。私の泣き声に起きてきた父が、「そんなことで泣くな」と怒ったが、そんなもの私の耳に入るはずもない。私は前にも増して激しく泣き続けるだけだった。両親ともはじめは泣き続ける私を「やかましい!」としかりつけていたのだが、私があまりにも泣き続けるので、「サンタさんは、きっと部屋の中でばかり遊ばずに、外で元気に遊んでもらいたかったんだよ」などとサンタのスポークスマンのようなことを言ってなだめようとした。その時だったと思う。私は、けっして言ってはいけない一言を言ってしまったのだ。
「おれは、もう、サンタなんか信じられねーよ!!!」

私が絶望の涙の中からしぼり出したその言葉は、サンタの耳にも届いたのだろう。その年を最後に、彼は私のもとには二度とやってこなかった。その日泣くだけ泣いた私は、だれもいない団地のグラウンドで一人、サンタのくれたサッカーボールを蹴ってみた。ボールはポーンと乾いた音をたて、冬の鈍い光の中をとんでいった。あれから何年目になるのだろうか。今年も、もうすぐクリスマスが巡ってくる。

Saturday, December 1, 2007

リズムゲーム

今晩は。皆さんの期末試験などはどうでしょう。結構大変じゃないでしょうか。頑張ってね〜

私のアパートで、テレビゲームで遊ぶ事が多いですね。でも、ルームメートたちは皆違うジャンルのゲームが好きです。スポーツかロールプレーイングか冒険のゲームが好む人もいます。でも、自分は(やっぱり音楽が好きだから)リズムというゲームが好きです。「ギターの英雄」というゲームで今月まで毎週2、3時間ぐらい過ごしました。

しかし、感謝祭休みで新しいリズムゲームを手に入れました!「ロックバンド」です!「ロックバンド」でギターだけでなく、ベースもドラムもボーカルも4人で遊べます。ありよく、4人住まいですねぇ〜

私たちはいつも本当に数人の前に演奏をしてるように本気でやっていますし、すっごく楽しいですよ。
...って感じですね。私たちの写真がないけど、うちでも同じように跳ね回る事が普通になりました。隣の人にうるさいと思うけど、文句などはまだありません。皆さんは、興味があれば、是非うちに遊びにきてください!「The more the merrier」(友人はいればいるほど、楽しい)じゃないですか。

それから、前にボストンにての写真を皆さんに送りましたが、ローレンスが出ていなかったという事でしたね。でも、先日友人にローレンスが出る写真を送ってもらいましたので、皆さんに見せたいです。
この最後の写真は火事が起こったときにとった物です。見にくいですけど、僕たちの後ろに消防車があります。

ところで皆さん、お願いがあります。僕は姉の結婚式ともう一つの結婚式でピアノを引く事になりましたが、どの曲をしたらいいでしょうか。特に好きなラブソングなどがあれば、教えてくださいませんか。

Friday, November 30, 2007

ドラゴン桜





さてさて、今日は「ドラゴン桜」と言うドラマを紹介しましょう。この_ドラマは学生たとは「何の為に勉強をするのか」という重大問題を検討しました。
言うまでもなく、日本の『受験戦争』は世界中で有名ですが。元暴走族の先生は一年で学生に東大に合格させる物語です。以前の学園ドラマと違って、このドラマの先生はいつも『社会と現実はどんな残酷なものだ』と生徒に示しています。
もちろん、三流高校の学生は将来性がないと誰でもそう思っています。先生は何時も「努力すれば、誰でも東大に採用される」など学生に元気させる話を言いました。
例えば、「社会のルールは頭のいいやつが作り,頭のいいやつに都合がいいようにルールを作っている。逆に都合の悪いところはわからないように隠している。頭を使うのを面倒がっているやつは一生騙されるようになっているんだ。それが社会のシステムだ」など学生の学習意欲を出せる話も時々出てきました。
ちなみに、このドラマも漫画として出版して、それからドラマとして登場します。日本では、そういう現象が多いですねぇ、これは何の原因ですか?

Thursday, November 29, 2007

他界に通じる『便所』 


皆さん~^^* 今晩は~、今日は天気がよかったですね。期末プロジェクトの勉強に落ち込まれて、今日のブログも妖怪の話になりました。ふふふ~ 韓国の怖い話には、便所がよく登場して、私が子供の時には、外が暗くなると便所に行くのが本当に怖かったでした。ですが、今回のプロジェクトの準備をしながら、日本でも便所に関する怪談の話があることを分かって、面白いな~感じました。また、便所という場所が持つ意味について説明があって、その内容を紹介します~~^^;;;

現代では、トイレと呼ばれることが多い便所は、昔は厠(かわや)、雪隠(せっちん)、閑所(かんじょ)などといわれ、神聖な場所と考えられてきました。そこは、他界から現世に通じる通路と考えられていて、「便所神」が宿っていると信じられてきたのです。

石川県金沢市では、新しく便所を作るときは、甕(かめ)のしたに夫婦人形を埋めて「厠神」とします。宮城県仙台市では便所の隅(すみ)に棚を作って「閑所神」を祭り、岐阜県でも便所の隅の柱に厠神を祭って花を、広島県では正月に「雪隠様」に祝い餅を備えます。

便所の神さまは、子どもの出産に大きな役割を果たします。お腹に子どもがいるあしだに、便所をいつもきれいに掃除しておけば、きれいな子どもが生まれるといいます。また、生まれてから七日目の七日祝いには子どもを便所に連れて行く、「便所参り」の行事を行うところもあります。

その理由で、他界からの通路とも考えられている便所は、妖怪もよく現れるとされます。『河童』(かっぱ:水の妖怪)の手が下から伸びてくるのも、現代の学校で妖怪が現れるのも便所なのです。

Wednesday, November 28, 2007

対決

今日は、皆さん。今度の話の部分が山場だから、随分長くなってしまいました。すみません。


車から出て、トレバーと謎さんが亜中近東言語文学のビルへ走っていった。「一人一人でフリードマンを探す」と謎さんが言った。「もし、お前が見つけたら私を呼べ。一対一で対決するな。お前が倒せないから。」

トレバーにはそのつもり全然なかった。一対一で対決したかったとしても、無意味な命令だった。「探す必要がないと思うよ」とトレバーがゆっくり言った。「もう直ぐそばに立っているから。」

トレバーが言ったとおり、フリードマンはビルの入り口の近くに立ち止っていた。何かを待っているようだった。「ふふふ」とイライラさせる笑い方を前と同じように続けた。「漸く来たんだな。面白いのはここからだ。」

「何のつもりだ」と謎さんが叫んだ。雷雨がもうなくなってしまったから叫ぶ必要はなかったが、多分劇的な対決だったから叫ぶしかなかっただろう。

「これは何か知ってるかい」とフリードマンは分厚い本を持ち上げながら聞いた。「森鴎外の歴史小説だ。これを使うつもりだ。」

「それに何の力があるかい。」今度叫んだのは謎さんではなくてトレバーだった。その会話に参加するつもりはなかったが、マーカス先生の授業のためにその歴史小説を読んだことがあったから好奇心が強すぎた。

「ふふふ。」毎度フリードマンがそういう風に笑って、トレバーは段々そいつの顔をぶっ飛ばしたくなった。謎さんもそうかもしれないが。「この小説を書いた欧外の目標知ってるかい。歴史と小説の境を取り壊したかった。そのつもりでこの小説を書いた時にこれは歴史だと思ってた。でも、何のように書いたか、何思ってたかにもかかわらず、結局は作り話だった。作者の素晴らしい創造性によって、歴史でもあって作り話でもあった。鴎外が思わずにこの小説で歴史を書き直してた。だからこの本、この言葉に歴史を創造する力がある。生憎だが、歴史をそのままに書きたかった森鴎外が俺に歴史を変える物を与えた。」

その長い説明はトレバーに一言も通じなかった。ただ一つの事分かった。アニメなどに、そういう風に素晴らしいという言葉を使う人はほとんどいつも悪人だ。フリードマンはもうトレバーを誘拐しようとしたから悪人だという証拠はいらなかったとも言えるが、素晴らしいという言葉で確認した。

「説明してくれてありがとうね」と謎さんは皮肉な声で言った。それからニヤニヤしながら、「そして随分時間を無駄にした事にも感謝したい。そうしなかったらこれを書くチャンスはなかったね。倒れる。」

「ふふふ。」言うまでも無い事だが、フリードマンは倒れなかった。「この本を持つ限り、歴史を制御するのは俺だ。その簡単な技は何もしない。」全然平気で本のページを捲った。「何のように歴史を変えようかな。さぁ。天災か。」

「また雷雨か」とトレバーが呻いて言った。

フリードマンは意地悪な笑みを浮かべた。「いや、それよりもっと面白いのを考え出した。火山。」

ワシントン大学はアメリカの中西部のセントルイスにあったから、勿論火山があるはずは全然ない。でも、言霊の力を段々信じるようになっていたためか、地面が轟き始めることにトレバーは思ったほど驚かなかった。それから立つ事が難しくなって倒れたから、地面がパックリと裂けたことは見なかった。数秒後地面の震えがそんなに激しくなくなって立つ事が出来た時に物凄く熱い不気味に泡立っていた溶岩でいっぱいの噴火口の隣にいた。

「あの~」とトレバーは溶岩を見ながら言った。目が痛くなったが、見ない事が出来なかった。「これに何の価値があるか。」

「試験だ」とフリードマンが答えた。トレバーはよく分からなかったが、フリードマンも少しびくびくしていたかもしれないと思った。「そして、言うまでも無いけど、ここでお前たちが死んじゃう。日本語のイラプションという言葉を思い出す時にね。」その最後の文章はもっと小さい声で言ったから他の人に聞こえて欲しくなかったはずだが、トレバーには聞こえた。

「オイ」と謎さんはトレバーの腕を掴んで言った。「この紙を読め。フリードマンを倒す方法にそれしかない。」

トレバーはまた振動で一寸フラフラしていたから、「何の紙か」と聞いた。

「馬鹿」と謎さんがイライラして答えた。「ここで意味がある紙は一枚しかないだろう。」

突然気がついて、トレバーは持っている紙を顔まで持ち上げた。文字が明らかに見えた。「もう、読める」と小さい声で言った。「でも、読んだらどうなるか分からないと言ったじゃないか。」

謎さんの表情が和らいだ。「いや、もう分かる」と聞こえないほど小さい声で言った。

トレバーにその台詞の含蓄には気がつかなかった。「でも、僕に言葉を読んで力を使う能力がないと言っただろう。」

「そうだね。」謎さんが一瞬ぐらい考えた。「じゃ、一緒に読もう。」

「でも、僕が何の結果出せないから読む必要はまだ分からないけど。」

謎さんが普通の怒っている顔を付けた。「この状況分かるか。時間がない。いつかフリードマンが噴火という言葉を思い出すはずだ。」

その時には叫ばないほうがよかったかもしれない。「そうだったね」とフリードマンが悟ったように言った。「噴火。」

「読め」と謎さんがトレバーの耳に叫んで、二人は一緒に紙に向いて読んだ。

「伝えたい事がもう重過ぎて。このまま潰れちゃいそうです。」

謎さんが紙から目をはなして、疑いを抱く声で「何これ」と聞いた。

こんなに困った紙は結局こうだとトレバーが思った。信じられない。恥ずかしい声で「歌詞だ」と答えた。

「何の歌詞。」

「あの~、アニメのテーマの歌詞。」

謎さんが眉毛を上げた。「それが授業の宿題か。」

「だから何を書いていたか分からなかったと言ったよ。」

いきなり目が丸くなった謎さんが「オイ。見ろ」と言った。

トレバーが振り返って、驚いた。フリードマンが倒れた後に立とうとする姿を見た。潰れたかとトレバーが思った。こんなのにも力があるか。

「続けようか」と謎さんがニヤニヤして提案した。

「言葉に出来ない気持ち多すぎて。届かないよ、あの人まで、近くて遠い距離。」

もう一度世界が震え始めた。しかし今度は地面だけではなく空気も震えているように感じた。そして周りがぼやけたようになって、近いところしか見えなくなった。

「えっと」と謎さんが躊躇って言った。「後で言うチャンスがないと思うから今言っておきたい事があるが。」トレバーからの返事を待たずに話し続けた。「お前が好きだ。」

どうしてこの女がいつもこんな状況でこんな話をしたいかとトレバーが思った。僕の頭の中で、そして今の世の終末みたいなところで。随分落ち着かない気持ちで、「悪いけど、その愛に報いられない。僕は一目ぼれを信じないからね。」

謎さんが優しく微笑んだ。「そう思った。しかしまだ知りたかった。じゃ、これを読みきろう。」

「どこまでも青い空、同じように見てるのに。あなたには曇り空、見えてる気がしちゃう。」

あたりが突然暗くなった。トレバーにはその紙と謎さんの顔が見えたが、それ以外世界が黒かった。なんとなくトレバーは紙を読んだ後に謎さんがなくなるかもしれないということを心配し始めた。どうしてか分からなかったが、きっとそうなると思った。言ったとおりに謎さんと恋に落ちていなかったが、なくなるのは悲惨だと思った。この気持ちをどう言えばいいか分からなかったから、ただ「あの~。そろそろ本名教えてもらえるか」と聞いた。

謎さんは躊躇した。「アレ。。。アレ。。。」

「あれ。何。どこ」とトレバーは言った。フリードマンがまた襲う事を恐れてどこも見たが、やはり何も見えなかった。謎さんが何を指摘したいか分からなかったから読むしかないと思って続けた。

「グルグル回る。グルグル回る。グルグル回る。グルグル回る。」頭が回っているような感じがして、読む事に集中する事が難しくなったが、頑張って読み続けた。「フラフラな振りしてあなたの胸に飛び込みたい。」読めば読むほど謎さんの声が小さくなった。「グルグル回る。グルグル回る。グルグル回る。グルグル回る。」

トレバーは大変むかむかして吐き出しちゃうだろうと思った。そこでもう続けないと思って、諦めた。しかし、その瞬間に、フリードマンの声が聞こえた。「噴~」

「読め」と謎さんが必死に叫んだ。

「ふわふわに、浮かぶ私今日も、一人~」

そこで行が終わらなかったが、トレバーがあまりにも驚いて止めなければ行けなかった。周りが白くなっていた。全部が消されていた。謎さんもいなかった。フリードマンもいなかった。火山もなかった。トレバーは一人だった。極めて空っぽの感じがした。静けさを破るために最後まで読みきった。

「雲の上。」

頭の中が濃霧のような物に満たされて、トレバーは雲に乗ってどこかへ漂い去るように意識を失った。



続きを楽しみにしてください。来週は結末。。。かな。