「その月曜日、本当に何もなかったか。」
「なかった。」
「日本語の授業で通常じゃない事しなかったか。」
「しなかった。」
「学園とかその近くに大したイベントとか。。。」
「。。。もなかった。いいか。寝ちゃうほど普通の月曜日だった。余にもつまらなくて覚えないほうがいいかもしれない。じゃ、この宿題にそろそろ戻ってもらえないか。」
その月曜日の二週間後だった。トレバーが級友のシェーファー君と自分の部屋で日本語の宿題をしていた。しかし、この会話で分かるとおり、トレバーは宿題にフォーカス出来なかった。
「でも、確かに僕が日本語の授業に出なかったね。」
シェーファー君がトレバーを睨んだ。シェーファー君は発端からこの話どうでもいいと思っていた。シェーファー君は毎度、毎度、トレバーが月曜日の「げ~」と発音した瞬間に飽きてしまった。シェーファー君はその馬鹿な月曜日について話し続ければ何かを殴るしかないと思っていた。シェーファー君は宿題を終わらせて他の事をしたかった。でも、宿題を終わらせるために、シェーファー君にはトレバーが必要だった。
「そうだな」と偉そうに言い返した。「いい子振りのトレバーが授業に来ない何って、驚天動地だな。でもそれだけでは覚える価値がある日じゃないぞ。ほら、この宿題しきろうよ。」
いい子振りと言われて少し恥ずかしくなって、トレバーが宿題の事に戻った。しかし、シェーファー君が言うようにその月曜日を完全に忘れる事が出来なかった。なぜかと言うと、トレバーは説明できなかったが、なんとなくその日に随分大した事があったと思っていた。そしてその大した事を発見しなければならないという物凄い動機がどこかから頭の中に入ったようだったから、他の事を考える事が段々難しくなってきていた。日本語の授業でぼんやりする事が多くなって有留先生にいじめられるようになっていたが、その結果はなかった。それさえあれば生活が難しくなるはずだが、その上に悩んでいる事はなくなった月曜日だけではなかった。
「あの」トレバーが設問の答えを書きながら言いよどんだ。「フリードマン君、最近見たか。」
「えっ。フリードマン君か。」シェーファー君の鉛筆は止まらなかった。「見てないけど、まぁ、同じ授業とってないからあまり見るはずがないからね」と全然気にせずに答えた。
そのとおりだった。トレバーもフリードマン君と同じ授業一つもとっていなかったから、通常に見る機会はほとんどなかった。しかし、その月曜日からフリードマン君に一度も会ったことがなかったということが気になっていた。それが十分の証拠に足りないと分かりながら、トレバーはなんとなくフリードマン君がもうワシントン大学にいないという事を何の疑いもなく知っていた。でも、それはその空白な月曜日に何の関係があったか分からなかった。
「もう、何じゃこりゃ。」シェーファー君のイライラした声がトレバーの考えを中断した。「オイ、この漢字、一体何の意味か、知ってる。」
トレバーは宿題を見た。物凄く複雑な文字があった。ストローク五十以上あるはずだった。「あ、それはね」とトレバーが平気に言った。「龍の飛んでいる姿という意味だ。タイトと読む。」
「へ~。どうしてそういうものに一つの漢字があんの。」シェーファー君が少し疑う目でトレバーを見た。「そして、どうしてお前がそれを知ってるか。」
トレバーは知らなかった。「覚えてない」と簡単に答えたが、深く考えるとそれを知るはずもなくて確かに調べた事はなかった。その不安な思いから離れるために「宿題、終わらせよう」と言った。
半時間ぐらい後でシェーファー君が家に帰った。それからトレバーがコンピュータに電気をつけた。実は、もう一つの精神を完全に制圧するほど気になったことがあったが、笑われないためにシェーファー君に一言も喋らなかった。その最後の謎は女性だった。アレックサンドラ・メンデル。そういう名前がある人に絶対一度も会っていないと知っていたが、空白な月曜日が提出日だった宿題に、つまり、トレバーが書く事を全然覚えていない宿題にその名前が研究助手として現れた。そしてその人を見つけたら、この不思議な事全部理解できるという気持ちがした。だから、トレバーが全力で、時々宿題を無視しても、その人を探していた。
しかし、そこまでは成功がなかった。直ぐにワシントン大学にそんな名前がある人はいないということが分かった。少し探した後で、「メンデル」という姓がある人さえいない事も分かった。ついに、セントルイス電話帳でその姓を探した。その人は必ずセントルイスにいるわけはなかったが、トレバーはただ宿題の研究にそれより遠く行くはずはないと思って調べた。支離滅裂な謎の解決に論理的に考える事は無理かもしれなかったが、まず、セントルイス電話帳で始めた。それで名前四つ見つけた。ジョージ・メンデル。ジョン・メンデル。アイザック・メンデル。ポール・メンデル。トレバーがその人の家に行くことに決めた。馬鹿な事かもしれなかったけど、行かなければ日本語の授業の成績が段々悪くなって有留先生から考えたくない酷い罰を受けるはずだったから行かなくてはならなかった。
続きを楽しみにしてください。