Monday, April 28, 2008

「最後」って言いにくい

謎さんがゆっくり破壊された交差点まで歩いて行った。その真ん中で団長が立っていた。「やっぱり戻ってきたな。読みやすい、読みやすい。」

謎さんがニヤニヤした。「前のときはそんなに簡単にお前達を倒したから、奇襲などいらないと思ったね。」

「オイ、起きろ。起きろよ。このままじゃ運転できないな。」

「フリードマンは」と謎さんが周りを見て聞いた。

団長が肩をすくめた。「あいつがあまり役に立たなくてもう帰れと言った。そんなもんは計算にも入らないだろう。」

「起きろってば。」

「じゃ、始めようか」と団長が興奮して聞いた。

謎さんが交差点を見切ってから団長に向かった。「そうしよう。」

「しかたない。起こすよ。お前のせいだから、怒らないでくれ。」

トレバーが車の壁まで押されて急に目が覚めた。シェーファー君がその隣の運転席に座ってエンジンをかけた。「お前中々起きないな。」

トレバーはしばらくボーっとした。目を閉めるとまだ謎さんと団長のイメージが見えた。漸くエンジンの音に気がついた。「何してるか」と聞いた。

「決まってんだろう。うちに帰って、たくさん飲んで、この変な日を忘れようとする。」

「待て。その女が危ないところだ。」

「何でそれが知ってる」とシェーファー君が疑わしげに聞いた。

「頭の中で。。。見える」とトレバーがおずおずと答えた。

意外にシェーファー君が信じられない顔をつけずにただため息をついた。「そんなもんだろうと思ったけどね。」

「あの団長っていう奴と戦ってるんだよ」とトレバーがもっと元気を出して言った。「助けなくてはいけない。」

シェーファー君が眉毛を上げた。「あの、前の戦いの結果、見なかったのか。どうやってか分からんが、あの女がやすやすとその二人倒したじゃないか。そして今はお前がもうその力使えないと言ったじゃないか。助けに行く必要もなく遣り甲斐さえないぞ。」

トレバーはシェーファー君が意外に論理的な主張を出したとは分かった。しかしまだ気がすまなかった。「でも行く。行かなければいけない。」

シェーファー君がトレバーの顔をよく見た。「分かった」と諦めて言った。「今日は特別にお前の馬鹿なアイデアに乗る。」車の向きを変えた。「でも、これでお前がたいした恩を負っていると分かっているだろうな。」

「はいはい」とトレバーが言って、また目を閉じて戦いの様子をチェックした。

「そして、俺の車がまた始末になれば、お前が払ってくれるよな。」

***

氷槍

炎玉速射

大波障壁。倒壊

団長が水の大量の下で倒れた。謎さんがそこまで歩いていった。「お前はやはり敵わないよ」と真面目な声で言った。「殺したくないが、ここでけりをつけないと後で面倒になる。「最後に何か言いたいか。」

「うん」と濡れた団長が答えた。「全然立派な台詞じゃないんだけど、まあ、言っておくべきだと思う。それは:俺が団長じゃないぞ。」

謎さんの目が丸くなった。「何言っている。」

団長の顔がフリードマン君のになって笑った。「吃驚したか。」

黒渦巻釜

謎さんが立っていたところがタールのような不気味に回っている物質の溜まりになった。もちろん、動けなかった。「奇襲を立てる必要はないという自信はよくはないが」と本物の団長が近づきながら言った。「しかし、敵が奇襲を立てないと思うのは油断だ。」

団長がゆっくりと沈んでいた謎さんの傍で立ってその顔を見た。「最後の言葉は何かと聞きたいが、見てのとおり言葉は危ないものだから、なるべく話せないようにするほうがいいと思う。どこでその学生を置いてきたかとも知りたいが、後で探しも出来るから。」

「それは必要ないよ。」

トレバーが何気なく団長たちの傍まで歩いていった。その数メートル後ろにシェーファー君の車が止まっていた。

「どうしてここに」と謎さんが怒鳴った。「せっかく守ってあげたのに。やっぱり昏睡に陥らせたほうがよかった。」

「えっと。。。どういたしまして」とトレバーが少し躊躇って言った。

「ふふふ」とフリードマン君が笑った。「いいな。これで探さなくてもいい。行方不明の人を探すのはどんなに迷惑か知ってるか。」

「うん」とトレバーが答えた。「よく知ってる。」

「乙女を助けに来る勇気は感心する」と団長がトレバーに言った。「その心間もなくいただく。しかし気になることは一つある。好奇心は前もって謝るが、ここまで全速で来て、それから何かの計画があったか。私に向かってどうするつもりだったか。」

「そうだね。まあ、もう知ってると思うが、僕は言霊の力が使えないようになったね。だからここに一人で来ることはとんでもない馬鹿の行動のように見えるかもしれない。」

「だろう」と謎さんが言った。

「でも」トレバーが言い続いた。「そのためここに直接来なかったんだ。遅くなって悪いけど、ちょっと回り道して秘密兵器を手に入れた。」大げさに車のほうへ指した。

フリードマン君がそこを見た。「あのシェーファーか。あいつ何ができるか。」

「オス。」

トレバーが目を回した。「いや、その後ろだ。」

「父さんか。」

「しまった」とフリードマン君が言った。「あのメンデル爺だ。」

「こんにちは、弟子たち」と所長が言った。

「もうお前の弟子じゃねいぞ」とフリードマン君が叫んだ。「俺たちがお前を越えた、爺さん。」

所長がフリードマン君のほうへ歩いた。フリードマン君が少し退いた。「これから大切な研究プロジェクトを始めなくちゃ」と言った。「ここを速く片付けるよ。」

「こっちの台詞だ」とフリードマン君が自信を持って言った。「ね、団長。」返事はなかったからフリードマン君が周りを慌てて見たが、団長が見えなかった。

「あいつはもういない」と所長が言った。「相変わらず足が速いな。」

「オイ」とフリードマン君がパニックになって言った。「ちょっと待てよ、師匠。」

「俺はもうお前の師匠じゃない。若者の破滅元。文明の破壊源。人類の恐怖。老齢拳。

フリードマン君の髭があっという間に真っ白になって、足が弱くなって地面まで倒れた。

「車のかたきを」とシェーファー君が叫んだ。「もう一発。」

「いや、もう何もできない」と所長が言った。「どうじゃ、老人の体。」

「ふふふ」とフリードマン爺が困難で笑った。「使いにくいな。」

***

「ありがとう」と謎さんが言った。

「いいえ」とトレバーが答えた。「しなければいけないことだった。」

しばらく互いの目を見た。「オイオイオイ」とシェーファー君がさえぎった。「これから絶対ラブシーンになるんだろうね。」

謎さんがニヤニヤした。「ええ、まあ」とトレバーが答えた。

「そっか」とシェーファー君が言った。目が悪戯っぽく光った。

謎さんが無言で手をシェーファー君の額に押した。「一時失明

「えっ。オイ、何したんだ。不公平だぞ。」

「その言霊、やっぱり凄いな」とトレバーが少し笑って言った。

「これよりもっと凄いものがあるよ。」

「見たいな。」

「じゃ、見せてあげるよ。」

謎さんがトレバーの手を取って、シェーファー君が見つけるはずがない場所へ一緒に行き去った。

以上


皆さん、最後まで読んでくださって、ありがとうございます。

4 comments:

Anonymous said...

所長は凄かったですね…一瞬でフリードマン君を老人化させられるなんて、言霊にはとてつもない力がありますね。

だけど、やはり一番気になるところは謎さんが仄めかしていた言霊「よりもっと凄いもの」です。もしかしたら(^3^)なんかするのでは?!?!?

本当に素晴らしい展開でしたね!!最後まで沢山の時間を費やし、この面白いストーリーを書いて下さり、こちらの方こそありがとうございます!!!

Sohyun Chun said...

やっぱり~~謎さんとトレバの関係はここで終わらない感じです~~ お互いに手伝いながら恋を作っていくのは~~いいね~~^^;;;

トレバーさん、忙しいうちに最後のエントリまで面白い小説を載せてくれて、本当にありがとうございます~~!!! 

mizube said...

やられたね。6ヶ月期待していたラブシーンの場面はストリーが終わってから行うなんて。  (≧ヘ≦)

冗談。でも、本当にお疲れ様でした。この小説は全部で何ページでしょうか。

明君 said...

素晴らしい小説ですね。
将来出版されるかも知らない。
私は全然書けないんですよ、この長い小説です。
現実は、謎さんみたい人がいますか?