Thursday, January 31, 2008

探検

「ここで右へ曲がってね。」

「オイ。この馬鹿なプロジェクトのために俺が折角の土曜日の半分ぐらいを犠牲にしているぞ。もっと尊敬しろ。」

「あ、はい、はい。右へお曲がりになりくださいませんか、偉大なるシェーファー様。」

「よ~し。何軒に行かなくちゃいけないか、この。。。えっと、何のプロジェクトだったっけ。。。」

「アンケート調査。」

この探検の本当の理由はトレバーはシェーファー君に言いたくなかった。その月曜日の事だけでシェーファー君は多分もうトレバーが狂っていると思ったから、不思議な女を追っていると言ってしまったら方向を変えて直接病院に連れて行く可能性があった。実は、シェーファーさん抜きでアレックサンドラ・メンデルを探したかったが、トレバーは車を持っていなかったからしょうがないと思って嘘をつけてシェーファー君に頼んだ。シェーファー君は最初躊躇ったが、後で飲み物を買ってあげるという約束貰ったら直ぐ鍵を取りに行った。

「どの授業か、このアンケート」とシェーファー君が聞いた。少しトレバーのプロジェクト、と言うよりトレバーの行動全てを疑っていたが、実はその昼をテレビゲームで無駄にするつもりだったし、無料で運転していなかったからそんなに構わなかった。

「あ、人類学だ。進化に対する意見を聞くとか。」

シェーファー君はトレバーが人類学の授業とっているかどうか分からなかったが、圧迫する気はなかった。「あのな、アンケートは学校の食堂でするほうが一番簡単だよ。遠く行く必要もなくて、大体二十分で済むけどな。」

「いや、先生によると本当に無作為な調査しないとだめだ」とトレバーが説明した。「ただ学校ですればそれが出来ないからね。」信用できる言い訳は直ぐ尽きるはずだとトレバーは分かった。だから一人でしたかったとイライラして思った。どうしてそのケチな両親は車買ってくれなかったか。「あ、ここで止めろ。。。止めて頂けませんか。」

二番目のジョン・メンデルの住所に着いていた。もうジョージ・メンデルの家に尋ねに行ったが、留守だった。トレバーが「アレックサンドラ・メンデルという方ご存知ですか」と自分の住所と電話番号と書いてあるメモを置いて次の住所へ進んだ。その時と同じように家のフロントドアに近づくと気が張ってきていた。何してる、僕と思った。知らない人にこの変な質問を聞く何って。やっぱり狂っているだろう。

呼び鈴のボタンを押して、数秒待って、ドアが開いた。親切そうな中年男が戸口で立っていた。「はい」と元気な声で言った。

ここまで来たからするしかないと思って、トレバーは「今日は」と言った。「失礼いたしますが、アレックサンドラ・メンデルという方、ご存知でしょうか。」

その男が上へ向いて考えた。「いや、知りませんね。どうしてでしょうか。」

トレバーがパニックになった。その最初の質問の後のことは何の計画も立てていなかった。考えてみると、その名前知らなくても回答者はその質問の理由を知りたいことは当然だということに気がついた。アンケート調査と言えば信じるわけない。警察官には全然見えなかったから行方不明者の捜索のふりをする事も危なかった。

必死に何かを考え出そうとしているうちに、誰かがトレバーの舌と唇と顎を勝手に使っているように「会いたい」と返事した。

トレバーが恥ずかしくて目が皿になったが、その男は笑った。「青春、青春」と大きい笑顔で言った。「その単純な気持ち、羨ましいよ。頑張ってね。」

トレバーが車に戻ったとき「どうだった」とシェーファー君が聞いた。「アンケート書き入れたか。」

まだ随分恥ずかしくて、顔が真っ赤だった。「次はこっちへ」と小さい声でシェーファー君を導いた。シェーファー君は何も言わなかった。トレバーが可哀想と思うからではなく、ただその顔が可笑しくてしょうがないからだった。

二十五分後、他の道を通っていた。「えっと、ここで本当にいいのか」とシェーファー君が疑惑で聞いた。「住宅がないけど。」

トレバーは窓の外を見た。シェーファー君はこの住所を無作為に決めていたと思っていた。。。いや、もうそうとは思っていなかっただろうけど、トレバーは頭の中に焼き付けたメンデル達の住所を探していた。しかし、シェーファー君の言ったとおりその辺では誰かが住んでいるはずはなかった。ただ事務所用ビルだった。頭にあるアイザック・メンデルの住所はあったが、長くて変な名前が付けられた歯科医院のようなビルだった。

「いえ、間違っているだろう」と言って、最後のポール・メンデルの住所に移った。

ポール・メンデルは、ジョージとジョンと同じようにちゃんと郊外の一般的な家に住んでいた。前の時より凄くドキドキしていて呼び鈴のボタンを押した。これが最後だ、とトレバーは思った。ここじゃないと。

機嫌が悪いお爺さんがドアを開けた。「なんじゃ」と腹が立っているように聞いた。

頑張れ、頑張れ、頑張れと思いながら、トレバーは「失礼いたしますが、アレックサンドラ・メンデルという方ご存知でしょうか」と聞いた。ポール・メンデルの疑いを買わないため、車に乗っている間言い訳を考え出した。「実は、はっきり言えないんですけど、籤引の大賞に関係がございますので。」

その爺さんの顔が輝き出した。「いる、いる」と速く連発した。「待て待て」と言って、家の中に早速消えた。トレバーの興奮が非常に高まった。ついに見つけたかと思った。

わくわくしている爺さんが直ぐ娘のような人を連れて直ぐ戻った。「はい、はい、はい、こいつこいつ」と息を切らした言った。「アレックサンドラじゃ。」

トレバーは何となく落ち込んだ。長い間探していた人を見つけると、もう期待する事がないということだったか。いや、そうではない。どうして知ったか分からなかったが、「アレックサンドラ・メンデルじゃない」と空虚な声で言った。

「何言ってる」とその爺さんが聞いた。「アレックサンドラ、自己紹介」と命令した。

「はじめまして」とその娘のような人が親切に言った。「アレックサンドラ・メンデルと申します。よろしくお願いします。」

「いや」とトレバーは霧中に迷っているように言った。「アレックサンドラ・メンデルは金髪だ。」勿論、アレックサンドラ・メンデルに一度も会っていなかったと分かったが、そういうことはその時にははっきり分かった。

グルグル回っている頭を支配しようとしていて、車に戻った。「あら!」とその爺さんは叫んだ。「金髪に染めると言ったんちゃう。またいいのを逃したなぁ。ここまでひょっこり転がり込んだのに。」

「悪かった!」とその娘のような人が返事として叫んだ。「これは私の馬鹿なアイデアではなかったから私を責めるな。」

シェーファー君がトレバーの落ち込んでいる顔を見て、何の冗談もしなかった。「これからどうする」と聞いた。

「その三番目の所に戻る」とまだ少し迷っているように答えた。

「またこっちへ」と信じられない声でシェーファーが返事した。「何もないって言ったんじゃない。」

「きっとそういうと思った」と決心したトレバーが言った。「だから一人で行く。」真面目な顔をして車から出た。

シェーファーが窓から頭を突き出した。都市の方向に向いていたトレバーに向いて、「オイ」と叫んだ。「歩けると思ってるか。車で三十分かかったのに。アホ!」でも、シェーファー君はその爺さんと娘のような人ほど大きい声出せなかったから、トレバーは多分この台詞聞こえなかった。

続きを楽しみにしてください

7 comments:

Anonymous said...

 トレバーさんの物語を読む度、毎回新しい内容を思い付く創作力に感動します。さすが小説家!って感じですね。私がトレバーさんみたいな物語を書くとしたら、毎週全く繋がりも、まとまりもなく、とてもつまらない物語になってしまうので、トレバーさんのことを羨ましく思います。ところで、この話しの何パーセントがフィクションで、何パーセントがノンフィクションですか?以前、「シェーファー君」と「フリードマン君」が実在している人物だと聞きましたが、それ以外の登場人物は?

Sohyun Chun said...

そうでしょう~トレバーさんの実力が本当に羨ましいです!!! 
ニックさん~一番、面白い実存人物がいます~その方は、有留先生です~ 先学期の小説の初めの所には、有留先生が登場しますが、この小説の中でも有留先生のイメージは、さすがにびったりですので~すごく~面白かったです~^^;; 今は忙しいと思いますが、夏休みの時、トレバーさんの小説を最初から感想してくださいね~^^*

あみのっち said...

歯科医みたいなビルに戻って、無事にアレクサンドラに会えるといいなあ。
青春、青春! いいねえ。がんばれ、トレバーくん!!

mizube said...

「実は、はっきり言えないんですけど、籤引の大賞に関係がございますので。」 (笑)

昔いつも放送されたCMを思い出しまた。「あなたはすでに当選者かもしれません...」

http://www.deadoraliveinfo.com/dead.nsf/mnames-nf/McMahon+Ed

Lawrence said...

シェーファー君は関西弁を使用してるものですね!笑
懐かしいな。京都の戻っていきたいですね。。

明君 said...

そうですねぇ。
トレバーさんの能力を羨ましい。有留先生の厳しさがよく分かります、この小説を読むと。
だから、私たちは授業を取るたびに、宿題が終わらないと。。。。

Aridome said...

ジョージ・メンデルの家で返答に困り、とっさに「その人に会いたいんです」と言ってしまったトレバー君の顔を想像するともうおかしくておかしくて。「青春、青春」とはげまされその家を後にするトレバー君は、きっと真っ赤になってたんだろうなあ。いろいろ想像して、笑っっちゃったよ。

でも、思わず口をついて出てきてしまった言葉「会いたい」というのは、まぎれもなくとレバー君の潜在意識なんだろうなあ。